重症のうつ病になってしまった場合の治療アプローチは?積極的な治療が必要に

積極的な治療アプローチ1「薬物療法」

重度のうつ病になった時は、しっかりと休養を取り、環境を調整していくことが大切です。まずはストレスを感じる環境から離れ、なるべく精神的に落ち着けるといいでしょう。ただし、うつ病は脳から出る分泌物も関係しているため、重度になった時には環境調整だけでは治りません。よって、「抗うつ薬」などの薬物を飲み、積極的にアプローチをすることも必要です。抗うつ薬には選択的セロトニン再取り込み阻害薬である「SSRI」、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬の「SNRI」などがあります。SSRIはセロトニンのみを増やすもので、SNRIはセロトニンとノルアドレナリンに作用するものです。患者さんの症状に合わせて、適した薬物を選択します。

抗うつ薬は脳内の神経伝達物質を増やすことが目的です。うつ病になると神経伝達物質のモノアミンが減少し、脳内のバランスが崩れてしまいます。よって、重度のうつ病になっている場合は、脳内物質の調整が必要なのです。その他にも、ストレスを減少させるための薬物療法として、「気分安定薬」「睡眠導入薬」「抗不安薬」「非定型抗精神病薬」もあります。患者さんごとに症状が異なるため、それぞれに合ったものを抗うつ薬と併用することが多いです。

積極的な治療アプローチ2「精神療法」

積極的な治療アプローチとして、精神療法もあります。精神療法は調子のいい状態が維持できるようにアプローチするだけでなく、再発防止も目的にした治療法です。重度のうつ病になってしまうと、治ったと思っても再発する可能性があります。そこで、継続的に精神療法を進めることが必要なのです。精神療法には「認知行動療法」「対人関係療法」があります。認知行動療法とは、考え方の癖を改善し、マイナス思考をプラス思考にさせる方法です。マイナス思考はうつ病を悪化させる原因になるため、考え方を変えることから始めます。物事をプラス思考で捉えられるようになると、ストレスを感じにくくなるのです。

対人関係療法は、うつ病の原因になる対人関係問題を解消する治療法です。ストレスの原因を軽減させるため、精神的に安定しやすくなります。対人関係療法では、原因になる対象と離れることも大切ですが、何が問題だったのかをしっかりと考えることが重要です。人との付き合い方も考えるため、ストレスの原因になる人だけでなく、他の人ともいい関係を築きやすくなるでしょう。精神療法は薬物療法と併用して行うことが多く、精神状態によって治療の有無や内容・期間は医師が判断します。